2013/02/25

NIKKI『東京マラソンの翌朝に思うこと』

昨日は東京マラソンで多くの友人がエントリーし、ほとんどが完走した。
 立派だ。とても真似できない。42.195という数字を見ただけでコタツで丸くなりたくなる。
 みんな僕を誘う。陸上部だったんだから走るの平気でしょ? 
 甘い。というか知らなすぎる。僕の専門は走り幅跳びとハードルだ。長距離との共通点は「走る」というだけで、距離とかスピード感とかトレーニング方法はまるでく違う。いわゆるソッキンとチキンの違いで、まったく別のジャンルの競技と思っていただいてかまわない。
 「ソッキン」と「チキン」。お肉の話じゃないです。わからない人はレッツWiki!
 
 僕は、本当に長い距離を走るのが苦手という域を超えて、ムリなのだ。走り方がわからない。力の抜き方と呼吸法がまるでわからないのである。だからどうしても頑張ってしまって長持ちしないのだ。
 それでも昔から運動をやっていたせいか、人前ではそれなりにできちゃうような事を言ってしまうからタチが悪い。
 「クリさんならなんでもでいるでしょ?」「ま、それなりにね」
 これぐらいは序の口である。
 「クリさん、ほんとは運動神経悪いんじゃないの?」「っざけんな! 勝負するぞ、勝負!」
 アタマやカオのことはどーだっていい。運動神経のことになるとどうもムキになる傾向がある。
 そうやって、一週間後にテニスの勝負だ、ゴルフの勝負だと勝負を挑む。100mダッシュの勝負というのもあった。
 一週間の猶予というのがまたよくなくて、訛っていた肉体を急にフルスロットルにして練習するから、一週間後には乳酸たまりまくって体バキバキでちっとも勝負にならないどころか、前日に肉離れしたこと(テニスの勝負んとき)もある。
 なんだか最近、本当に運動神経が鈍いような気がして、毎日少しずつ落ち込み汁が溜まっていって、もう表面張力でこぼれそうです。

 さて、友人たちはなぜ走るか? 
 きっと反発なんだろうね。
 大学卒業してから50まで、30年弱の間で、それなりに仕事で頑張ってきただろうけど、本当に自分の限界っていうか可能性っていうか、そういうものにチャレンジして自己確認したくなったんじゃないだろうか。
 特にフルマラソンなんて、人の支えはあるものの、走り続けるのは自分ひとり。
 42kmもの距離を走りながら、自分のこれまでの30年間や、その前の20年間も浮かべて…。
 走ることで、走り切ることで、今までになかったちょっとした自信をつけて、まだまだこの先の人生も、って気持ちを獲得できるんだろうな。同時に、競わなくても良いスポーツの心地よさを、ダイレクトに体感できるんだろうな。本当に気持ちいいこと、実感できるんだろうな。
 そんなことをマラソンのマの字も走ったことのない僕が書くのは失礼だけど、昨日完走した友人たちはきっと充実した気持ちで新しい朝を迎えたんだろうなーなんて、羨ましく思っているわけです。
 「いやー、体バッキバキ。もうおっっさんだよ、おっさん」
 その言葉こそが勲章なのです。
 みんな、ほんとうにお疲れさん。
 完走、おめでとう。
 とりあえず、僕は歩ウォーキングからはじめます。



 で、写真は僕のウォーキングコース(週一)、瀬田の交差点です。